大記録達成の裏側にある温故知新【2023/09/19】

9月14日、阪神タイガースが18年ぶりのリーグ優勝を果たしました。
その裏で、パリーグはオリックス・バファローズのリーグ3連覇が目前となっています。

そのオリックスの躍進を支えているのが、エースの山本由伸投手です。
21年、22年と2年連続で最多勝と最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振の先発投手の主なタイトル4つをすべて獲得、
2年連続4冠は史上初めての快挙でした。

そんな山本由伸投手が理想とする投手は「沢村栄治」氏。
沢村栄治氏はプロ野球草創期の名投手であり、
その年の日本プロ野球で最も活躍した完投型先発投手を対象として贈られる「沢村賞」は、
沢村氏の功績を讃えて創設されています。
山本由伸投手は、その沢村賞も2年連続で獲得しています。

山本由伸投手と言えば、野球界では長らく否定的な見方が強かった「槍投げ」での練習を取り入れたり、
(厳密には異なりますが)アーム投げのような投球フォームでとてつもないパワーを発揮しています。

これまでの固定観念に囚われず、更なる進化のために山本由伸投手が着手したのが
「左足を上げない投球フォーム」でした。

これにも理由があり、沢村栄治氏の1球だけ残っている試合の映像からインスピレーションを受けたそうです。

新たなことを次々と取り入れ、あっという間に日本最高峰の投手にまで上り詰めた山本由伸投手が、
更なる進化のために参考にしたのが往年の大投手。
これまでの取り組みも含めて視野の広さと向上心の高さから来るものではないでしょうか。

そして2023年9月9日、自身2度目のノーヒットノーランを達成しました。
2年連続の達成は1リーグ時代の沢村栄治、亀田忠以来82年ぶり3人目と、
沢村栄治氏を参考にした現代の大投手が名を連ねるのは奇妙な縁を感じます。

「温故知新」という言葉がありますが、古いものを受け入れられなかったり、
過去の出来事から今に繋がることを見つけ出すというのはなかなか難しいことだと思います。

物事をフラットに見る目と、自分にとって何が必要かを見定めるセンスが
これからの時代は大事になってくるのではないかと思います。

参考:「沢村賞投手」オリックス・山本由伸 理想は足を上げない沢村栄治 「1球だけ試合の動画があるんですよ」
https://b.bme.jp/17/4794/116/978




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