最近は阪急電車とコラボした列車が走るなど、街中でもよく見るキャラクター「ちいかわ」。
「ちいかわ」がX(旧:Twitter)での連載から始まったマンガのキャラクターということはご存知でしょうか?
なぜSNS発のキャラクターが人気を獲得しているのか、
その中でも「ちいかわ」の魅力がどこにあるのかについて書いていこうと思います。
「ちいかわ」は、イラストレーター・ナガノ氏によるイラスト・漫画作品で、
2020年からX(旧:Twitter)で連載が始まりました。
主人公のちいかわ、その友達のハチワレ、うさぎらが送る日常を描きつつ、
随所に現実的な設定や30~40代以上が反応する小ネタ、シビアなストーリー展開が盛り込まれています。
2022年4月からはテレビアニメが放送され、その人気はさらに広がっています。
公式Xアカウントのフォロワー数は1月15日時点で290万人超え。
グッズも人気で、ネットショップで新作が発売されると即売り切れとなるほどです。
ちいかわの強みの一つは、コミュニケーションツールとしての位置付けにあります。
ちいかわのイラスト・漫画の中には、
ちいかわたちが「うんうん」と頷いたり「びっくり」と驚いたり「ぐすん」と泣いたりと、
LINEスタンプに求められる「会話の中での反応」にあたる場面が多く盛り込まれています。
これらのシーンは、スタンプとして切り取っても意味が伝わる上に、会話の中でよく出る感情表現です。
実際ちいかわのLINEスタンプは、発売以降ランキング上位の常連になっています。
このように、キャラクター展開の勝ち筋の日常ツールとして入り込めているのが、一つの勝因といえるでしょう。
これまでの連載漫画や放送スケジュールが決まっているアニメなどは、
ストーリーの途中で複数の山場を作り、最終回に向かって熱量を上げ、その後のビジネス展開を行うのが主流でした。
ただこの手法は、山場を過ぎてしまえばファンの熱量が必ず冷め、ファン離れが生じるという一面も持ちます。
ちいかわはここが巧みで、チャネルごとに使い分けを行っています。
Xで連載している漫画は一話完結型を中心としつつ、
定期的に複数話の展開を差し込み、直近の“島編”では大きな山場を作りました。
一方でTVアニメは1分の短尺で一話完結を中心に週2回放送し続け、
グッズ展開も連載漫画と大きくリンクさせることなく、淡々と行っています。
これは、チャネルごとに客層が異なると判断しているからだと思われます。
結果として「ちいかわファン全体の熱量が冷める」タイミングを作らないことに繋がっており、
これも人気継続の要因の一つと考えられます。
SNS発の漫画やキャラクターのビジネス展開で、障壁となるのが商業化の“一歩目”です。
昨今のSNS発キャラクターに限らず、歴史上あらゆるコンテンツにおいて見られた事象ですが、
元々無料で楽しめていたコンテンツの商業化が始まると忌避感を示す層が現れます。
商業化の見せ方において重要視するべき点は、ファン目線で
適切なものを、適切なタイミングで、適切な価格で見せられているかということです。
現実的には、コラボや商品化のセーフorアウトのライン、ファンに違和感を持たれないラインは、
作者やプロデューサーの判断力・目利き力に依存しており、一定の数的根拠とともにビジネスの成功を左右します。
ちいかわのプロデュースを行うスパイラルキュートの川上洋一社長は、
過去に「なめこ栽培キット」や「コウペンちゃん」など、数多くのキャラクターを成功に導いています。
こうした知見に基づいた名プロデューサーによる目利き力・マネジメント力が勝因といえるでしょう。
流行り廃りのスピードが加速している現代においては、
いかに「違和感なく」人々の日常に溶け込んでいくことができるかが、
キャラクタービジネスに限らずあらゆるビジネスの成功の鍵となると思います。
参考:「ちいかわ」に見る、SNS発キャラクタービジネスの3つの勝因
https://b.bme.jp/17/4794/388/2376
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【ストレスチェックサービス ORIZIN】
https://b.bme.jp/17/4794/389/2376
ストレスチェックは労働安全衛生法が改正され、
従業員が50人以上いる事業所での実施が義務付けられています。
ストレスチェックの事前準備から、実施完了まで
メーカー側が業務の大部分を行うため、担当者の負担がほとんどありません。
また、集団分析だけではわかりにくい職場環境のストレス状態を
「心理相関図」によって可視化することができます。
【サハラプロジェクト】
運動経験ゼロの会社員が世界一過酷なサハラマラソンを完走するまでの戦いの記録です。
https://b.bme.jp/17/4794/390/2376
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次回更新は3/19(火)予定!お楽しみに!
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