昨年11月1日、アサヒ飲料から『アサヒ おいしい水 天然水 白湯』が発売されました。
ペットボトルの白湯(さゆ)と聞くと新鮮味を感じますが、
実は2014年に『アサヒ 富士山のバナジウム天然水 ホット』を発売しています。
しかし、当時はまだニーズが一部に限られていたようで、目標売上数に届かず継続販売には至りませんでした。
近年、健康意識の高まりから“白湯”という言葉が浸透しました。
白湯を飲むことで血の巡りがよくなり、基礎代謝の向上や便秘・冷え性の改善、美肌効果などがあることは、
若年層から高齢者まで幅広い世代に普及してきており、
白湯を生活の一部に取り入れたいと思う人が増えています。
しかし、こうした白湯へのニーズが存在するとわかりつつも、アサヒ飲料の社内では
「2014年に一度失敗しているのに、いま再販して本当に売れるのか」という声も少なからず存在したそうです。
前回の失敗の改善策として、2014年時点では商品名に入っていなかった
『白湯』という文字を前面に打ち出したパッケージデザインになりました。
白湯はつくろうと思えば水道水をポットやケトルで沸かせばできてしまうものですが、
それを“わざわざ購入してもらう”という戦略には勝算もあったそうです。
今回発売された白湯は、同時期に発売された同社の他商品の10倍もの口コミを獲得しており、
発売初月の売り上げが販売計画数の3倍以上になるなど、反響は上々だといいます。
もちろん、8年前にはなかった「白湯」への人々の好意的な印象が後押しはしているものの、
一度失敗した経験から二の足を踏んでしまうことが多いと思います。
しかし、しっかりと時代のニーズを捉え、人々がどのようなものを欲しているのかを理解した上での再販は、
8年前に発売したときとは大きく異なっていると思います。
「時代を先取りしすぎた」といった話もあったりすると思いますが、
今の時代を踏まえて過去の失敗に目を向けてみると思わぬヒントがあるかもしれませんね。
参考:アサヒ飲料「白湯」なぜバカ売れ?失敗を経て8年ぶり再販に踏み切った理由
https://b.bme.jp/17/4794/221/2376
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